４月５日、弊社がお世話になっていた、素焼き（生地）製作の職人が、突然、お亡くなりになりました・・・。
博多人形は、基本、一人の人形師が、粘土の塊から人形原型を作り、石膏で型を取り、型から素焼きを複製して、最後に彩色をするという工程を、全て行います。
しかし、数量が増えた場合、一人の手作業では間に合わないので、素焼き製作を、その専門の方に外注していました。
（このお陰で、博多人形は、大量生産が出来たわけです）
他にも、そもそもの粘土の採掘・精製も、博多人形師がしている訳ではなく、また、石膏型も外注に出したりしています。
つまり、粘土・型・素焼き生地を作る方がいなかったら、博多人形は、産業として成り立たなかったわけです・・・そう、まさしく縁の下の力持ちです。
しかし、博多人形の魅力の低下、建築様式の変化、高齢化等で、年々、生産は減少していました。
これに新型コロナが追い打ちをかけ、一気に規模が縮小しました。
当然、下請けのような仕事の生地作りも、注文が無く、厳しい状況が続いておりました。
しかし、このような状況下でも、頑張っておられたのですが・・・残念です。
本当ならば、このようなお仕事に就かれている方々こそ、脚光を浴びなければいけないのに・・・。
心より、ご冥福をお祈りいたします。
これに伴い、業界にも大きな歪が出来ると思います。
踏ん張れるか、否か・・・正念場です！！